官僚日記

現役若手官僚の絶叫

若手官僚のある日の一日(ver.のどかな日)

朝 7:30、起床。眠い。あと5分と思いつつも目覚ましを叩いて体を起こす 顔を洗う。クローゼットを見るとシャツがよれよれのものしかない。近所のクリーニング屋に服を取りに行く 8:00、家に戻る。クリーニング済のシャツに袖を通す。朝食を取る時間がないの…

製造業の課題:政策支援が空洞化を招く矛盾を克服するには

メルマガで募集している読者投稿企画「公共経営ラボ」に、日本のメーカーの支援策に関する投稿*1がありました。ということで、前回と同じく自分の考えをここにまとめておきます。投稿内容の全文とそれに対する公共経営ラボ事務局の見解はこれから配信予定の…

保育の受け皿を増やすには:地方を責任主体にし、権限を移譲すべき

以前からメルマガで募集していた読者投稿企画「公共経営ラボ」に、保育の受け皿整備に関する骨太な投稿*1があったので、自分の考えもここにまとめておこうと思います。投稿内容の全文とそれに対する公共経営ラボ事務局の見解はこれから配信予定のメルマガ第1…

都市問題としての児童虐待:人口の地方回帰、公教育の拡充を

20日の関係閣僚会議にて児童虐待に関する緊急対策が取りまとめられました mainichi.jp 引用したニュースのタイトルにもある通り、目玉は児童福祉司数を増やすことにあるようです。短期的な当面の対策としての方向性は全く間違ってないです ということで、こ…

氷河期世代の賃金格差:現状、解決策と政策の動向

メルマガで募集していたアンケートの中で、氷河期世代の賃金格差について書いてほしいというご要望があったので簡単に書いてみます 目次 問題の所在:定職に就けても就けなくても地獄 定職からあぶれた人が多い 定職に就けても賃金は低い 解決策:支援施策の…

Twitter開設&バックナンバーを配信しました

Twitterアカウントを開設 試験的にツイッターのアカウントを開設しました twitter.com 個人的なことや、ブログ記事・メルマガで取り上げるほどでもないちょっとした小ネタなどはこっちに集約しようかなと これに伴い、ブログ内の完全プライベートネタも整理…

少子化はなぜ止まらないのか?ネット普及と女性の権利の視点

少子化の政策論争って少し硬直気味というか、まあ正直言うと面白くないですよね。政府部内には議論は尽くされた感もあるんですが、個人的には疑問もってます 当然子育て環境の整備とか、教育投資みたいな話がめちゃくちゃ重要なのはわかるんですが、優等生過…

なぜ官僚が作る資料はわかりにくいと言われるのか

民間に行った友人と話しているとたまに上がる話題、「なぜ官僚が作る資料はあんなにわかりにくいの?」 答えは簡単で、そこに恣意性が入る余地があったら行政として終わっているからである 仕事柄、戦略コンサルなどが作る資料もたまに拝見することがあるが…

多様な政策手段の目的とメリット・デメリットについて

政策と一口に言っても色々である。法律、予算措置、基本方針…。実現したいことは何か、それに応じて適切な政策手段がある 一覧 法律 基本方針モノ 予算措置 税制改正 機構・定員措置 法律 最もポピュラー。当該範囲の分野においては唯一無二の強烈なパワーを…

国と地方の関係について

中央省庁といえば聞こえはいいけれど、所詮やることなんてのはあまねく「2、000の地方基礎自治体のために一定の共通ルールを作ること」の一言に尽きる どんなに国会議員が声をあげようとも、どんなに中央の官僚たちがその声に応えて素晴らしい共通ルールを作…

政策、施策、事業はどう違うのか

行政執務の手段・方法には、大きく分けて政策・施策・事業の3つの単位があり、政策が最も大きな単位、事業が最も小さな単位と考えれば良い。それぞれの具体的な違いについては以下の通り 政策 最も大括りのもの。環境政策、財政政策、社会保障政策、観光政…

残酷なる霞が関

後輩職員と話していたら、土曜は内定者たちと飲み会だと言っていた。そうか、もうそろそろ1年目が入ってくる頃か…と遠い目で入りたてのころの自分を思い返す 俺が配属されたのは局の総務課のようなところだった。1年間の刑期を満了し満面の笑みをたたえた…

考える人、指示する人、実行する人

この世の中は3層構造である。すなわち、 ・問題の所在を明らかにし、何をなすべきか考える人間(A層:学者、シンクタンク、コンサルタント的な集団) ・A層から提示されたいくつかの理論のうち一つを選択してなすべきことを具体的に指示する人間(B層:政治…

若手キャリア官僚の役職別業務

課長以下の役職別業務について。 【課長】課で一番えらい人。基本的に作業はせず、体外対応や下から上がってきたもののチェックがほとんどだが、重要なプロジェクトの最初の動き出しは課長が取り仕切ることが多い。この役職年次から熾烈なサバイバルレースが…

無題

国会もなく閑散としていた役所に政治家たちが戻ってきた。財務省を辞めた知人が「役人辞めたらただの人だった」と言っていたが、政治家ほどその落差を滑り落ちてしまう人種もいない。常に死と隣り合わせの緊張感は、役所にはない。だからこそ自分の立身出世…

官僚は無能なのか

よくある官僚無能論について。最近では不夜城霞が関で薄給ながら24時間365日国のために尽くす素晴らしい人々などという見方もちょこちょこ出てきているが、官僚無能論は未だに日本に根強い。実際に働いている人間からすると、問題の根本は非常に単純明快で、…

若手キャリア官僚の年収

官僚の年収はボーナス込みでだいたい下記の通り ・係員クラス(1〜3年目):500万 ・係長クラス(4〜6年目):600万 ・課長補佐クラス(7〜15年目):800万 ・企画官クラス(16年目〜18年目):700万 ・課長クラス(19年目〜):800万 指定職(官審)以…

財務省との戦い

俺は財務出身じゃないが、まあはたから見ていてもやつらは強い。個々の人材の厚みはもちろん、よく統率された組織全体のパワーもあり、そして各省の個別予算を全て握る省としての格もやはり頭一つ抜けている 某日、とある政策のとりまとめにあたって財務協議…

官僚は合コンでモテるのか

結論から言えば全くモテない。ほにゃらら省にいます〜といったところで、まず省庁の名前を知っている若くて可愛い女の子がいない。20代の女の子が平均的に知っている省庁の名前なんてせいぜい2つ3つがいいところだ。新橋や見附界隈のキャバ嬢ですら平均し…

若手キャリア官僚の1日

国会会期中か否かによる。会期中かつ世間の注目度の高い事業を担う花型部署にいて、そのとりまとめシーズンとかになると目も当てられない。 朝:8時登庁、朝っぱらからけたたましく鳴り響く電話を全てとりつつ新聞きりやら朝会のセッティングやら閣議対応や…